食欲を抑えるために脳の働きを利用しよう

ダイエットを成功させる鍵となるのが食欲です。
ダイエット中に食欲に負け、ついつい食べ過ぎてしまうという方も多いのではないでしょうか?
脳と食欲には密接な関係があるため、食欲を抑えるには脳の働きを利用するのが効果的です。

1. 食欲には脳にある摂食中枢と満腹中枢が関係している

脳の視床下部には、空腹感を生じさせる摂食中枢と満腹感を生じさせる満腹中枢があります。
食べ過ぎを防ぐには、満腹中枢の働きを活発化させ満腹感を与えることが効果的です。
摂食中枢と満腹中枢のメカニズムをダイエットに役立てましょう。

1-1. 摂食中枢・満腹中枢ってなに?

脳の視床下部には、空腹感を生じさせる摂食中枢と満腹感を生じさせる満腹中枢があります。
私たちは摂食中枢と満腹中枢の働きによって、食欲が増加したり減退しています。
「お腹が空いたから何か食べよう」と思うのは摂食中枢、「お腹がいっぱいだから食べるのを止めよう」と思うのは満腹中枢の働きによるものです。
食べたいという欲求を我慢するのは、とてもつらいものです。
満腹中枢を刺激して満腹感を生じさせることができれば、食べ過ぎを減らして痩せやすくなることが期待できます。

1-2. 空腹を感じるのはどうして?

生命を維持するためには、エネルギーとなる栄養を摂取しなくてはなりません。
そのため胃の中に食べ物がない状態になると、胃から脳の視床下部に情報が伝えられて摂食中枢の働きが活性化されます。
その結果、空腹感が生じて体が食べるように促されます。
食欲には、血糖値も関係しています。
血糖値が低下すると、摂食中枢の働きが活性化されて食欲が増加します。
また空腹により体内のブドウ糖が不足すると、それを補うために体に蓄えられた脂肪が分解されてエネルギーがつくられます。
そのときに産生される遊離脂肪酸には、筋肉や内臓のエネルギーとして使用される他に、摂食中枢を刺激する働きもあるといわれています。

1-3. 満腹に感じるのはどうして?

食事を摂って血糖値が上昇すると、満腹中枢の働きが活発になって満腹に感じるようになります。
血糖値の上昇する速さは食べ物によって違いがありますが、食事を始めてから15~20分ほどだといわれています。
そのため一気に多く食べると、満腹中枢が刺激される前に食べ過ぎてしまいます。

1-4. 感覚情報が食欲に影響する

感覚情報も食欲に影響を与えます。
まずそうな食べ物や自分の嫌いな食べ物を見たり、苦手な臭いを嗅いだときには、摂食中枢の働きが低下して食欲が減退します。
また食べた物が美味しくなかった場合にも、食欲が減退します。
それとは逆に、美味しそうな食べ物を見たり臭いを嗅いだときには、摂食中枢の働きが活発になって食欲が増加します。
食べた物が美味しかった場合にも、食欲が増加します。

2. 食欲を上手にコントロールする方法

ダイエットの負担を減らすには、食欲をコントロールすることが大切です。
摂食中枢の働きを低下させて、食欲を上手に抑えましょう。

2-1. 視覚から食欲を抑える

食欲を抑えるためにも、目に付くところにお菓子やパンなど食べ物を置くのを止めましょう。
不用意にコンビニやスーパーに行かないようにするのも効果的です。
ネット、テレビ、雑誌で食べ物の特集などをチェックするのも控えましょう。
ダイエットに成功した人のビフォー・アフター写真を目に付くところに貼っておくのもおすすめです。
食べ物ではなく、美のモチベーションが上がるものを見るようにしましょう。

2-2. 臭いで食欲を抑える

焼肉やうなぎなど食欲をそそる臭いのするところには、近づかないようにしましょう。
グレープフルーツ、バニラ、きんもくせい、シダーウッドの香りには、食欲を抑える働きが期待できるといわれています。
これらの香りをアロマや香水などで取り入れるのもおすすめです。

2-3. 食欲を抑える食事方法

血糖血が上昇するのには食事を始めてから15~20分ほどかかるため、早食いせずにゆっくりと食べることが大切です。
よく噛むと満腹中枢が刺激されるため、さらに効果的です。
食事の満足感をより得るには、食事に集中して食べる方がいいといわれています。
テレビやネットを見ながら食事するのではなく、食べ物をきちんと見ながら食事するのがおすすめです。
また大きいお皿に少量を盛り付けるよりも、小さなお皿に盛りつけた方がたくさん食べたように感じて満足しやすくなります。
青色、青紫色などの寒色系には食欲を抑える効果が期待できるだめ、お皿やテーブルクロスを寒色系にするのもおすすめです。

3. まとめ

食欲は、脳の視床下部にある摂食中枢と満腹中枢の働きによって左右されます。
食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐためには、摂食中枢の働きを抑えて満腹中枢の働きを活発化させることが大切です。
ゆっくり噛んで食べるなど、食事方法を工夫して食欲を抑えましょう。
食欲は感覚情報の影響も受けるため、食べ物ではなく美のモチベーションが上がるものを見たり、食欲を抑える効果の期待できる香りを嗅ぐのがおすすめです。

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