食欲を抑える「サノレックス」食事制限不要で無理なく減量!

サノレックスとは?

サノレックスは「マジンドール」という成分を主とした、食欲を抑える効果のある薬です。高度肥満症の治療に用いられています。
満腹中枢に作用して少ない食事量でも満腹感を感じることができるため、徐々に摂取カロリーを抑えて減量できます。
ドカ食いや間食を防いで食事量をコントロールするので、無理な食事制限は必要ありません。
全世界では1973年から使用開始され、日本では1992年に発売を開始し、厚生労働省に認められた唯一の食欲抑制剤です。

有効成分の「マジンドール」とは?

サノレックスの主成分であるマジンドールは、第三種向精神薬に分類されており、病院や薬局では保管に注意が必要な薬です。サノレックスは販売名になります。
肥満度が+70%以上、またはBMIが35以上の高度肥満症治療で処方されます。
肥満症治療のためでなくダイエット目的で服用する場合は、保険が適用されず自由診療になるのでご注意ください。
マジンドールは食欲を司る神経に働きかけて食欲を抑え、体の消費エネルギーを促進したり、代謝を上げる作用があります。
少量の食事でも満腹感を得られるようになり、空腹感を感じるまでに間隔が空くようになるため、食事量が減って体重を減少させます。
視床下部に作用するため、肥満症そのものを治療することはできません。

サノレックスで痩せる仕組み

サノレックスで食欲が減って痩せる仕組みです。

  1. 脳内にある視床下部に作用する
  2. 食欲を抑える
  3. 摂取カロリーが減る

脳内にある視床下部の食欲中枢(満腹中枢)に作用することで、食べる量をコントロールして少ない食事量でも満腹感が得られるようになります。
主成分であるマジンドールには視床下部の働きを鈍らせる作用があり、脳が満腹感を覚えやすくします。
服用してから約2時間後に服用成分の血中濃度が高まるため、服用後2~9時間ほど効果が持続すると考えられます。
徐々に食欲が抑えられて摂取カロリーが減るため、自然と体重が減るという仕組みです。
さらに代謝促進の作用もあるので、消費できるカロリーが増えて太りにくい体質に改善します。
無理な食事制限をすることがないので、食事のコントロールが苦手な人に向いているダイエット方法です。

サノレックスの効果

食欲を抑える

脳の視床下部にある満腹中枢に作用するため、少ない食事量でも満腹感が得られ食欲が抑えられます。
食欲が抑えられると暴飲暴食や間食をしなくなるため、食事のコントロールがしやすくなるメリットがあります。

代謝が上がる

エネルギー代謝がよくなるため、基礎代謝が上がり消費カロリーを増やすことができます。
同じ運動量でも消費カロリーが上がるため、ダイエットの基本である摂取カロリーを減らして消費カロリーを上げるということが叶います。
普段の生活の中で軽い運動を行うだけでも効率的に体重減少効果が得られます。

サノレックスの特徴

食事制限しなくていい

服用を続けていくと身体がサノレックスに慣れ、食欲が減少してきます。
無理な食事制限をすることなく自然と食欲を抑えられるため、食事制限の必要はありません。
ただし、摂取する食事内容には注意が必要で、服用期間中に糖質の高いものは避けるようにした方が効果が出やすいです。
食欲をコントロールできず、一度にたくさん食べてしまったり、間食が多い人におすすめです。

1日1回で続けやすい

サノレックスは1日1回昼食前に服用するだけなので、継続しやすいのが特徴です。
昼食の30分程前の服用なので、空腹を感じた頃に服用するといいでしょう。
夕方以降に服用すると不眠になることがあるため、夕方前までに服用するのが望ましいです。

サノレックスの服用方法

1日1回1錠(サノレックス0.5mg)を昼食の30分前に服用します。
睡眠障害を起こすことがあるため、夕方以降の服用は避けてください。
万が一食前の空腹時に服用して気分が悪くなった場合は、食後に服用して様子を見るようにしてください。
1日3錠(1.5mg)を上限とし、一度に服用せず2~3回に分けて食前に服用してください。
継続して服用することで食欲を減らせるため、食べすぎた時だけや体重が増えた時だけなど一時的な服用はせず、1~3ヶ月間は継続して服用しましょう。

より効果を高める方法

医療ダイエットとして用いられる薬はサノレックス以外にもあります。
医療ダイエットに使われている薬は4種類あります。

  • 食欲抑制剤・・・満腹中枢に作用して食欲を抑える
  • リパーゼ阻害薬・・・腸からの脂肪吸収を抑制する
  • GLP-1受容体作動薬・・・血糖値をコントロールして食欲を抑える
  • SGLT阻害薬・・・尿と一緒に糖を排出する

サノレックスは食欲抑制剤にあたります。
それぞれの薬は作用する箇所や効果が異なるため、組み合わせることでより高いダイエット効果が得られます。
ただし併用するには注意が必要なので、自己判断で併用せず医師に相談するようにしてください。

このような方は服用できません

  • 妊娠・授乳中
  • 2ヶ月以内に妊娠を予定している方
  • 18歳未満の方
  • 高齢者
  • 糖尿病の方
  • 緑内障の方
  • 精神病の既往歴がある方
  • てんかん、その既往歴がある方
  • 開放隅角緑内障の方
  • 薬物・アルコール乱用のある方

サノレックスの副作用

サノレックスは通常の薬と同様に副作用の症状が見られる場合があります。
重い副作用はありませんが、脳と神経に作用する薬なので、約20%の人に副作用として口の渇きと便秘、睡眠障害が多く報告されています。

口の渇き

糖分を含まない水分をこまめに補給して口内が乾かないようにしてください。
一度に大量に飲まず、こまめに補給することで口が乾くのを防げます。
口の渇きを放置してしまうと、ドライマウスになって唾液量が減り、味覚障害や歯周病の原因になります。

便秘

便秘になることがあるため、服用期間中は水分を多く摂取するようにしてください。
食事量が極端に少ないと便秘になることがあるため、食欲が減ってきても食事は摂るようにしましょう。
便秘が酷くなった場合、便秘薬と併用しても問題ありません。

睡眠障害

脳の神経に作用するため、まれに睡眠障害で不眠になることがあります。
サノレックスの効果は服用後2~9時間程度ですが、夕方以降の服用は避けてお昼ごろまでに服用できるようにしてください。
服用する時間を早めても睡眠障害がみられる場合は、入眠導入剤などの治療薬と併用しても問題ありません。

サノレックス服用時の注意事項

依存性が認められているため、長期の服用はできません。
成分がアンフェタミン(覚醒剤)に類似していることが原因で、長期間服用すると服用頻度を増やしてしまったり、依存性が高まる恐れがあります。
短期的な使用に向いているので最長3ヶ月までの服用とし、目標体重まで減量できたら服用を止めましょう。
体重維持のための使用は控えてください。
また、服用中に肺高血圧症の症状が現れたとの報告もあります。
服用してから胸の痛みや呼吸困難、失神などの症状が見られた場合はすぐにクリニックまで連絡してください。

サノレックスに関するよくある質問

長期間服用できないのはどうしてですか?

サノレックスに似た成分で「アンフェタミン」という成分があります。これは覚醒剤の一種です。
覚醒剤で体重が減るのは、アンフェタミンの作用によるものなのです。
サノレックスはアンフェタミンの成分と一部類似していますが、用法容量を守って使用すれば問題ありません。
ただし依存性が高いため服用期間は3ヶ月までとなっています。3ヶ月以上の服用はしないようにしてください。

どれくらいの人に効果がありますか?

サノレックスは75%の人に効果が見られ、最大10kg減量したとの論文報告があります。
メーカーから発表されている服用2週間での結果は以下の通りです。

  • 著明抑制 : 11.1%
  • 中等度抑制 : 55.6%
  • 軽度抑制 : 5.6%
  • 不変 : 27.8%

2週間で90%近くの人が軽度以上の食欲抑制効果を実感しています。体重は1ヶ月で3~5kg減量される人が多いようです。
量や期間を守って服用を続ければ効果が得られるといえるでしょう。

食事制限は必要ですか?

サノレックスは食欲をコントロールして自然と食欲を減らします。
そのため無理な食事制限は必要ありません。
ただし服用期間中に食欲を抑えられたからといって高脂質、高カロリーのものばかり食べていると、思うような効果は得られません。
サノレックス単独の服用だけでは大幅な減量は見込めないため、食事内容を意識することでより高い効果が得られることがあります。
食生活を見直すことで服用が終わってもリバウンド防止になります。

食欲を抑えるサプリとの違いは何ですか?

市販されているダイエットサプリには食欲を抑えて摂取カロリーを下げるといったものがあります。
市販のサプリはドラッグストアなどで手軽に購入できるメリットはありますが、医学的、科学的に証明されていない部分があり、医薬品ではないためダイエット効果は低いです。
あくまでもダイエットのサポートとして使用するものなので、食事制限や運動などは必要になります。

3ヶ月後も継続したい場合はどうすればいいですか?

サノレックスの服用期間は最長で3ヶ月なので、3ヶ月服用したら一旦止めてください。
依存性があるためそれ以上の服用を継続すると危険です。
さらに継続したい場合は6ヶ月の期間を空けてから服用を再開してください。

早く痩せたい場合はどうすればいいですか?

効果の出方や減量できる量は個人差がありますが、サノレックスは早くて1ヶ月程度で効果を感じ始めます。
早く痩せたい場合は食事内容や運動習慣を見直し、ダイエットの基本となる摂取カロリーを抑えて消費カロリーを増やすことが大切です。
計画的なダイエットと併用することで、早い効果が期待できます。
ただし極端に食事量を減らしてしまうと便秘になることがあるので、偏った食事内容にせず、水分もしっかり補給するようにしてください。

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