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アートメイクによる感染症やリスクとは?リスクを回避するポイント

アートメイクは皮膚の浅い部分に専用針で傷を付け、色素を注入して着色する医療行為です。
針の種類や技法によって本当に眉毛が生えているかのようにリアルに再現できます。
皮膚に着色するため1~3年維持できるので、メイク時間が短縮でき、メイクを落としても消えないためすっぴんでも自信が持てるでしょう。
針を使うためアートメイク専門のクリニックや皮膚科などの医療機関でしか受けられず、施術も医師や看護師などの医療資格のある人しかできません。
衛生面に配慮されているクリニック内で施術は行われますが、アートメイクによる感染症のリスクなどが心配な方もいるでしょう。
本記事ではアートメイクの感染症のリスクや感染症対策、施術を受けた後の注意点について解説していきます。

1. アートメイクの感染症のリスク

アートメイクは皮膚の浅い部分に傷を付けるため、肌のターンオーバーによって徐々に色素が排出されるので、1~3年かけて薄くなっていきます。
眉タトゥーと言われることもありますが、タトゥーや刺青は色素を注入する皮膚の層が深いため、一度施術をすると一生消えません。
ただ、どちらの施術も同様に針を使って皮膚に傷を付ける行為は同じなため、タトゥーや刺青で起こりやすい感染症については知っておいた方がいいでしょう。
これまでにタトゥーや刺青によって起こった感染症は、以下のような病名で医学論文で報告されています。

  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • イボ
  • 梅毒
  • 皮膚結核

これらはいずれも血液を介して感染が広がるものなので、衛生管理の徹底や器具を使い回さないことで十分に防ぐことができます。

1-1. アートメイクは感染症の心配がない理由

アートメイクによる感染症はほぼないと言われています。
アートメイクで使われる針や針用のキャップ、色素入れなど患者に直接触れるものは使い捨てのものを使用しているからです。
施術前後には皮膚消毒も徹底し、手袋を着用して施術をするため、血液による感染症のリスクを最小限に抑えています。
そのため、アートメイクによって起きた感染症は、医療機関ではなくエステサロンや美容サロンで受けた施術によるものと考えられます。
アートメイクは医療行為になりますが、針やマシン、色素は個人でも購入できるため、医療従事者ではない人が施術をすることもあります。
違反行為ではありますが、施術費用が安いというだけで、そういったサロンで受ける人は後を絶ちません。
衛生管理の知識もなく、道具の使い回しや施術前後の消毒が行われていないとも考えられるため、感染症のリスクを避けたい人は医療機関で受けるようにしましょう。

2. アートメイク施術後の注意点

施術が原因で起こる感染症は防げても、その後の過ごし方によって痛みや炎症を起こすこともあります。
施術後の過ごし方はリスクを防ぐだけでなく、きれいに着色できるかも左右します。
施術後の注意点をしっかり守り、患部の肌トラブルを起こさないようにしましょう。

2-1. 紫外線に当たらない

施術後の患部はデリケートな状態のため、紫外線が当たらないように気を付けましょう。
シミの原因となるメラニン色素は肌に傷ができると肌を守るために大量に生成されてしまうため、シミができやすい状態になっています。
色素が落ち着くまでは日焼け止めを塗り、外出時は帽子や日傘で直接紫外線が当たらないように対策をしましょう。

2-2. 保湿をしっかりする

施術後は乾燥しやすくなっているので、ワセリンなどで保湿をして乾燥しないようにしましょう。
乾燥するとかゆみが出てしまうため、無意識のうちに掻いてしまう恐れがあります。
家に居る時は、ワセリンを塗った上からラップをしておくと空気に触れないためかゆみを防げます。
また、しっかり保湿をしておくと色素も定着しやすくなるためきれいに発色するでしょう。

2-3. かさぶたを剥がさない

アートメイクは1回では色素が定着しないため通常2回の施術で完了します。
皮膚の傷を付けて着色をするので、傷が治る過程で薄いかさぶたができてきます。
かさぶたができるとかゆみが出たり、一時的に色素が濃くなったように感じますが、触ったり剥がしたりせずに自然と剥がれるまで待ちましょう。
どうしてもかゆい時はワセリンの上からラップをし、さらにその上から保冷剤で冷やすとかゆみは落ち着きます。
施術後2~3日程度で剥がれてきますが、無理に剥がすと色素が薄くなってしまうので、きれいに着色させるために我慢しましょう。

3. まとめ

アートメイクの感染症のリスクや施術後の注意点についてご紹介しました。
感染症のリスクを避けるためにも、アートメイクは必ずクリニックで受けるようにしましょう。
衛生管理が徹底されているクリニックなら、アートメイクに使う道具は使い捨てのもので、消毒も行っています。
クリニックでは施術前にカウンセリングを実施しているので、アートメイクのメリットだけでなくリスクについても確認できます。
納得してから施術を受けることもできるので、不安のある方や肌の弱い方はカウンセリングから利用してみてはいかがでしょうか。

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