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アートメイクとタトゥーとの違いとは?技法・施術者・持続性をチェック

アートメイクとタトゥーはどちらも色素を入れて消えないという特徴があります。
アートメイクをタトゥーメイクと表現することもありますが、実際は施術内容や施術者、持続性など違うことが多いです。
利用する目的も異なるため、施術前に2つの違いを知り、理解しておきましょう。
本記事ではアートメイクとタトゥーの違いについてご紹介します。

1. アートメイクとタトゥーの5つの違い

アートメイクとタトゥーは同じものだと思っている方も少なくないでしょう。
どちらもひと昔前より施術している人が増え、気軽に利用できるようになっています。
しかし、アートメイクとタトゥーは似ているようで違うので、2つの違いについて知っておきましょう。
アートメイクとタトゥーの5つの違いをご紹介します。

1-1. 持続性の違い

アートメイクとタトゥーは持続性に大きな違いがあります。

アートメイク:1~3年
タトゥー:半永久的

アートメイクは表皮層という皮膚の浅い部分に色素を入れていくため、肌のターンオーバーによって1~3年かけて徐々に退色して薄くなっていきます。
持続する期間は施術する部位やマシン彫りや手彫りなどの技法の違い、針の深さによって変わります。
色素を少しずつ入れていくため、2~3回に分けて施術をします。
一方タトゥーは真皮層(1~2mmの深さ)という表皮層よりも深い部分に色素を入れていくので、ターンオーバーでは退色しません。
消えないで半永久的に持続するなら眉などもタトゥーにした方がいいのではないかと思うかもしれませんが、アートメイクとタトゥーでは技法も違い、眉には流行もあります。
タトゥーは一度入れると消えないので、アートメイクの方が向いている部位です。

1-2. 目的の違い

アートメイクとタトゥーでは施術する目的が違います。
アートメイクは「いつでもメイクをしたような顔でいたい」「すっぴんでも眉毛が生えているように見せたい」「メイク時間を短縮したい」などです。
日常生活において楽をするような目的や、コンプレックス解消の目的で施術をされている方が多いです。
タトゥーはファッション性が高いため、好きな図柄や言葉など、見せるためや自分のための目的として入れている方が多いです。
色素も豊富で、タトゥーを入れる場所も好きな所に入れられるため自由度は高いでしょう。

1-3. 施術者の違い

アートメイクは美容クリニックやアートメイク専門クリニックなどの医療機関でのみ受けられる施術で、施術者は医師や看護師などの資格を持つ医療従事者です。
医療行為として針を使って施術をするため、美容サロンやエステサロンでは受けられない技術です。
タトゥーの施術者は「彫師」と呼ばれ、明確には必要な資格はないとされています。タトゥー(刺青)の歴史は長いので、アートメイクのように法的な制限も整っていない状態でした。
そのため、過去に医師免許を持たない彫師が施術した件で裁判になったことがありました。
2015年の一審判決において有罪とされましたが、2018年11月の二審判決では「タトゥーは医療行為ではない」として無罪判決となったのです。
アートメイクは医療従事者による施術、タトゥーは彫師による施術になります。

1-4. リスクの違い

アートメイクもタトゥーも皮膚に傷をつけて色素を注入するという行為は同じなため、少なからずリスクはあります。施術した部位が炎症や感染症を起こしたり、内出血によるアザなどがあります。
アートメイクは万が一肌トラブルが起きても、医療従事者による施術のため、すぐに処置してもらえるという安心感があるでしょう。

1-5. 痛みの違い

アートメイクもタトゥーも針で皮膚に傷を付けるため痛みが伴います。
アートメイクは皮膚の浅い部分に施術をするので、眉は痛みを感じにくく、アイラインはリップラインは感じやすい部位です。
クリニックによっては麻酔クリームが使用できるため、表面麻酔をして痛みを軽減しながら施術します。

一方タトゥーは表皮よりも深く傷つけるためかなり痛みが伴いますが、医療行為ではなく医療機関でなくても受けられる施術なので、基本的には麻酔は使用できません。
麻酔クリームはネット通販などで医療従事者の資格がなくても購入できるので、そういった麻酔を使用している彫師もいます。
タトゥーは針が深いことと、アートメイクより施術範囲が広範囲になることが多いため、施術時間が長いことが考えられます。

2. まとめ

アートメイクとタトゥーの違いについてご紹介しました。
目的や施術方法も違うため、自分に合った施術内容を選びましょう。
また、アートメイクをする方は医療機関でしか受けられない施術なので、リスクや失敗を避けるためにも、美容サロンなどで受けるのは止めた方がいいです。
クリニックでは無料のカウンセリングを実施しているところがほとんどなので、気になる方はいくつか受けて信頼できるクリニックを選びましょう。

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