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アートメイクをするとMRI検査はできないの?アートメイクのリスクを解説

アートメイクをしていると、MRI検査が受けられなくなると聞いたことはないでしょうか。
MRI検査の問診票には、注意事項に「刺青やタトゥー、アートメイクしている」というチェック項目があるため、心配になる方もいるでしょう。
本記事では、アートメイクをしているとMRI検査は受けられないのか、受けられないと言われている理由やリスクについてご紹介します。
これからアートメイクを受ける方、以前アートメイクを受けてMRI検査を受ける予定のある方は、ぜひ最後までお読みになり参考にしてください。

1. アートメイクをしているとMRI検査ができないって本当?

アートメイクをしていても、ほとんどの場合MRI検査は問題なく受けられます。
しかし、問診票にわざわざチェック項目があるのは、少なからずリスクがあることも事実です。
アートメイクで使用する色素には微量の金属成分が含まれているため、MRIの電磁波が金属に反応してしまい、画像を乱したり、電流を発生させて発熱する可能性があるからです。
現在、多くのクリニックで使われている色素は、MRI検査には影響がないものを使用しているので、問題なく検査は受けられるでしょう。
ただ、今後MRIの機械がより精密になって微量の金属成分でも反応するようなことになれば、問題なく検査ができるとは言い切れません。
また、見た目では薄くなっていても色素に含まれていた金属成分が排出されず、体内に残っていることも考えられます。
そのため、MRI検査を受ける前には、アートメイクをしていることを事前に申告しましょう。

1-1. MRI検査とは?

MRIとは「Magnetic Resonance Imaging」の略で、大きな磁石とラジオに使われる電磁波を使って、体内組織を画像に反射させる医療機器です。
全身の内部を断面で見ることが可能なため、頭部や内臓などの検査に使われます。
健康診断で使われることがありますが、疾患やガン、腫瘍などはMRIでしか見ることができない場合もあるため、誰でもMRIを使用した検査を受ける可能性があるのです。

2. アートメイクをしているとMRI検査ができない理由

アートメイクをしているとMRI検査ができないと言われているのは、色素に含まれる金属成分にあります。
強力な磁気が発生するので、MRI検査を受ける前にはあらゆる金属を取り除く必要があり、メイク用品にも微量な金属が含まれているため、落としてから検査をします。
ひと昔前に作られたアートメイクの色素は、酸化鉄を多く含んでいるためMRI検査が受けられないことがありました。
今ではそういった色素は出回っていないのでリスクは低くなっていますが、美容サロンなど医療機関ではないところで施術を受ける際には要注意です。
古いものや安価な色素を使っている可能性もあるので、アートメイクは必ず医療機関で受けましょう。
医療機関であれば、アメリカ食品医薬品局(FDA)や、ヨーロッパの安全規格(CE)などの厳しい基準をクリアした色素を使っているところがほとんどです。
カウンセリングではどのような色素を使っているか確認し、アートメイク専門のクリニックや美容皮膚科などの医療機関で受けてください。

3. MRI検査を受けられないアートメイク

検査が受けられない可能性のあるアートメイクは、アイラインのアートメイクです。
実際にアートメイクを受けている人が検査を受けた際、ヤケドがあったと報告があるのはアイラインのアートメイクのみです。
眉やリップでのアートメイクでヤケドをしたという報告はないため、色素の金属成分が問題ではありません。
では、なぜアイランのアートメイクだけヤケドのリスクがあるのかというと、色素が円を形成していることが原因です。
円状のところに電磁波が照射されたことで誘導電流が発生され、この熱によってヤケドをすると考えられてます。
アイラインは上と下に入れて目を開けていると色素が円状になるので、誘導電流が発生しやすくなってしまうのです。
しかし、検査中目を閉じていれば円状にならないためリスクは避けられます。

4. まとめ

アートメイクを受けていてMRI検査でリスクがあるのは、アイラインを上と下に入れている方です。
しかし、アイラインでなくても眉やリップ、ヘアラインなど一度でもアートメイクをしたことのある方は、検査を受ける前に事前に伝えておきましょう。
以前入れたアートメイクが徐々に薄くなり、見た目ではアートメイクしていないように見えても、金属が体内に残っている可能性もあります。
どのような場合でも、必ず申告するようにしてください。
また、これからアートメイクを受ける方は、MRI検査でリスクはないのか、使用する色素は安全なものなのか確認することも大切です。
健康診断以外では、MRI検査はいつ行うかわかりません。あらゆるリスクを事前に防ぐためにも、アートメイクとMRIの関係については知っておきましょう。

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