ニキビ跡

ニキビ跡を諦めていませんか

ニキビ跡を諦めていませんか?諦めるのはまだ早い!ニキビ跡治療について徹底解明

ニキビができてしまうと、ニキビ跡が残る可能性がありますよね。
ニキビ治療とは違い、ニキビ跡に対する治療は保険適応とならないものが多いことを知っていますか。保険適応がないことで治療方法がないと誤解してしまい、ニキビ跡は一生残ってしまうものだと思っていませんか。今回はニキビ跡の状態に応じた治療方法について理解していきましょう。

ニキビ跡ができてしまう原因

ニキビ跡とは、ざ瘡瘢痕(ざそうはんこん)と言われる皮膚の状態です。
ニキビで毛穴周辺の組織が破壊されると、コラーゲンが減少します。コラーゲンがなくなることで皮膚表面が引っ張られ、クレーター状の陥没があるニキビ跡ができてしまいます。逆に、ニキビの炎症が長く続くことで破壊された組織を修復しようと過剰にコラーゲンが作られると、ケロイド状のニキビ跡ができてしまいます。

ニキビ跡に対する治療

ニキビ治療ガイドラインによれば、ケロイド状のニキビ跡に対しては、ステロイドを注射することが推奨されています(1)。しかし、クレーターを伴ったニキビ跡に対して推奨されている治療法はありません。

ただ最近の報告で、Philip Solomon博士がThe Canadian Journal of Plastic Surgery誌というカナダの形成外科学会の機関紙に報告した研究では、コラーゲンを含むポリメタクリル酸メチルポリマーという、ごく小さなインプラントを注射することで、ニキビ跡の陥凹が改善したと報告しています(2)。

また、Chikako Kaminaka博士がThe Journal of Dermatology誌という日本の皮膚科学会の機関紙に報告した研究では、高周波であるラジオ波を照射することにより、クレーター状のニキビ跡が50%以上の確率で改善があったことを報告しています(3)。

ニキビ跡の治療には、ラジオ波RF照射(高周波)アクネスニードルの他にも、症状に応じてレーザーや光治療、ピーリングなどがあります。残念ながら、先程記したとおり、ステロイド注射以外のこれらの治療法は、現時点では保険適応となっていません。

まとめ

ニキビ跡でお困りの場合、自分にとって最適な治療法に出会うために、豊富な知識と経験を持つ専門の医師の診察を受けていただくことが重要です。そして、今後さらなるニキビ跡を作らないためにも、ニキビを予防することや早めにニキビを治療していくことが大切です。

参考文献

(1)尋常性痤瘡治療ガイドライン2017
(2)Solomon P, Sklar M, Zener R: Facial soft tissue augmen- tation with Artecoll: a review of eight years of clinical experience in 153 patients, Can J Plast Surg, 2012; 20: 28―32
(3)Kaminaka C, Uede M, Matsunaka H, Furukawa F, Yama- moto Y: Clinical studies of the treatment of facial atro- phic acne scars and acne with a bipolar fractional radiofrequency system, J Dermatol, 2015; 42: 580―587.

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