ニキビ種類

黄色いニキビは炎症を起こしているニキビ

黄色ニキビは皮膚科に行くべき?繰り返すときの原因や治し方

黄色ニキビの目立つ独特な色と、しつこさに悩まされる人は多いでしょう。この記事では、黄色ニキビの具体的な原因や、対応、各治療法について詳しく解説します。繰り返す黄色ニキビに悩まされている方は、ぜひチェックしてくださいね。

黄色ニキビとは?

黄色ニキビとは、毛穴が皮脂や角質で詰まってしまった面皰(コメド)の中で、ニキビ菌(アクネ菌)が増殖して炎症が起きて赤くなり(赤ニキビ)、その後アクネ菌と免疫細胞である好中球が戦い膿となったニキビのことです。

黄色ニキビは、なにが問題なの?

炎症性皮疹(赤ニキビ、黄色ニキビ)がよくなった後に、ニキビ周囲の組織が変性して萎縮をきたしたり(皮膚の陥凹)、過剰な創傷治癒機構が働き肥厚性瘢痕(ざ瘡瘢痕)が起こったりします。

このざ瘡瘢痕は、必ずしも重症のニキビのヒトだけがなるわけではなく、ざ瘡瘢痕の15%は軽症のニキビしか経験していないヒトたちに起こっています。このざ瘡瘢痕ができなかったヒトたちと、ざ瘡瘢痕になってしまったヒトたちを比較すると、ざ瘡瘢痕ができなかったヒトは、医療機関で治療開始した年齢がより早かったというデータがでており(16.8歳 vs 19.9歳)、ざ瘡瘢痕にならないためには、ニキビの軽症の段階から医療機関での積極的治療を早い段階から開始することがざ瘡瘢痕の予防に有効と考えられています。

黄色ニキビの原因と治し方

まず、ざ瘡瘢痕の原因となる炎症性皮疹を治療する必要があります。

ニキビは、微小面皰 → 面皰 → 赤ニキビ → 黄色ニキビと進行していくので、理想としては炎症が起こる前の面皰の段階で対処するのが望ましいです。しかしながら、赤ニキビ、黄色ニキビがもうできてしまった、もう顔にあることを前提に話していきましょう。

赤ニキビや黄色ニキビのような炎症性皮疹の治療は、重症度によって下記に分かれます。

  1. 軽症:高い治療効果を得るために、作用の異なる治療を併用します。軽症では、外用薬(塗り薬)を中心とした治療。
    1. アダパレン外用薬:毛穴角化異常を是正してコメドをできにくくします。
    2. 過酸化ベンゾイル:抗菌作用もあるが、皮膚のピーリング作用によりコメドを抑制する
  2. 中等症:軽症の治療に加えて、内服の抗生剤を併用
  3. 重症・最重症:まずは内服抗生剤を用いてアクネ菌による炎症を鎮静化させます

アダパレンとは?(ディフェリンゲル)

アダパレンは、天然のレチノイド(ビタミンA)とは形が違いますが、レチノイド様作用をもち、表皮の角化細胞の分化を抑制します(角化しにくくする)。これにより、毛穴の角化を抑制して新たなコメドができにくくする作用を持っています。

過酸化ベンゾイルとは?(ベピオゲル2.5%)

過酸化ベンゾイルは、これが分解される時にフリーラジカル(活性酸素)が発生して、これが殺菌作用を持っています。また、このフリーラジカルが、角層中のタンパクを変化させることで、角質細胞同士の結合がゆるくなり、皮膚の各層剥離作用(ピーリング作用)をもたらします。

アダパレンと過酸化ベンゾイルを併用することも

これまでお話ししたように、ニキビは毛穴が角質や皮脂でつまってしまい(コメドができる)、その詰まったなかでニキビ菌(アクネ菌)が増殖して炎症を起こし、赤ニキビ、その後黄色ニキビに発展していきます。

アダパレンは、コメドができる原因である毛穴の角化を抑制してくれる薬剤です。そして、過酸化ベンゾイルは角層の剥離作用があり毛穴が詰まりにくくする、かつ殺菌作用を持っている薬剤です。

アダパレンの作用と、過酸化ベンゾイルの作用は、相補的に作用する(お互いがお互いを補いあう)薬剤であり、これらを併用することは、ニキビを治療するうえでよりより相乗効果を生むことになります。

黄色ニキビはつぶしてもいいの?

ニキビは、毛穴の中でアクネ菌が増殖することで重症化します。ガイドラインでは、コメドや炎症性皮疹に、皮膚科医によるコメド圧出を推奨はしています。しかしながら、手でニキビを潰した際に、なかに雑菌が入り込み、新たに感染症をきたす可能性はあります。ですので、できればコメド圧出は皮膚科医療機関でしてもらうのが望ましいと考えます。

炎症性皮疹については、中等症以上では、外用薬と内服抗生剤を用いて治療にあたります。

赤ニキビ、黄色ニキビが落ち着いたあとも、今後、新たなコメドの発生予防として、毛穴の角質抑制作用のあるアダパレン、抗菌作用・ピーリング作用のある過酸化ベンゾイルを併用したほうがよいでしょう。

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今回は、コメドから炎症を起こした赤ニキビ、それが進行した黄色ニキビについて説明しました。赤ニキビや黄色ニキビになってからは、軽症の場合でも、ざ瘡瘢痕が発生してしまう恐れがあり、炎症はがある場合は、早期から医療機関での治療を受けることが、ざ瘡瘢痕を予防に重要だと言われています。

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参考文献

1) 谷岡未樹. medicina 2020;57:1906.

2) 小林美和. Medicina 2020;57:1860.

3) 小松貴義, 大塚篤史. チャイルドヘルス. 2020;23:270.

4) 林伸和. 小児科診療. 2019;11:187.

5) 黒川一郎. Bella Pelle 2018;3:14.

6) 林伸和. 小児内科2019;10:1464.

7) 林 伸和. 小児科診療. 2019;11:1557.

8) 大谷 道輝. 薬局. 2017;68:88.

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