軟性線維腫(スキンタッグ)(非ウイルス性)

軟性線維腫(スキンタッグ)(非ウイルス性)

軟性線維腫(スキンタッグ)とは、首まわりや脇の下にできる小さく細かいいぼです。特に、春夏の薄着になってくる季節になると、首まわりの開いた服を着ることも多いので気にされている方もいるのでは? 記事では、軟性線維腫(スキンタッグ)の症状や原因、治療法を解説します。

軟性線維腫(スキンタッグ)とは?

軟性線維腫(スキンタッグ)は、首まわりや脇の下にできる褐色(茶色から黒色)の小さく細かいいぼです。大きさはだいたい1〜3mmで、皮膚からポツポツと隆起したかたちをしています。

一般的ないぼ(尋常性疣贅)や性器疣贅(尖形コンジローマ)であれば、身体の他の部位や他人への感染が気になるところですが、この軟性線維腫(スキンタッグ)は感染性はありません。また、良性の皮膚腫瘍であるので、見た目や肌触りは気になることがあるでしょうが、放っておいても身体に害はありません。

では、軟性線維腫(スキンタッグ)はどのような原因から発症するのでしょうか。発症の原因ですが、現時点では明確な原因は明らかになっていません。原因の一部と考えられているのは、「紫外線の影響」や「皮膚の老化」「服やネックレスによる摩擦」「肥満」などです。

軟性線維腫(スキンタッグ)の診断は、触診と視診によって行われます。記事では、わかりやすいように軟性線維腫とスキンタッグを同じものとして説明していますが、厳密にはいぼの隆起の度合いで名前を分けるケースがあります。

肌から一番小さくほとんど盛り上がっていない状態を「アクロコルドン」。アクロコルドンより2mmほど盛り上がったものを「スキンタッグ」。全体が直径5mmを超えて大きくなっているものを「軟性線維腫」と分類する場合もあるので覚えておきましょう。

軟性線維腫(スキンタッグ)は非ウイルス性

一般的ないぼ(尋常性疣贅)は、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが皮膚内に侵入することで発症します。同じいぼに分類されるので、軟性線維腫(スキンタッグ)もHPVウイルスによるいぼかと思われがちですが、実は非ウイルス性のいぼです。

逆にいうと、先ほど触れたように非ウイルス性のいぼであるから、他の部位や他人への感染力がないのです。

軟性線維腫(スキンタッグ)の治療法

軟性線維腫(スキンタッグ)を治療する場合は、一般的ないぼ(尋常性疣贅)の際に用いられる施術とさほど変わりません。どんな治療をおすすめされるかは、診察を行なう病院・クリニックや医師によって違いがあるので一概にはわかりません。あくまで目安ですが、比較的小型の軟性線維腫(スキンタッグ)であれば、液体窒素を用いた冷凍療法や炭酸ガス(CO2)レーザー法、サリチル酸を浸透させた軟膏などがあります。当院では炭酸ガス(CO2)レーザーを用いて治療しています。

炭酸ガスレーザーの治療法はこちら

そして、もしこちらの治療が軟性線維腫(スキンタッグ)に効果がない場合、つまり大型のいぼである場合は、局所麻酔を行なったうえでメスによる切除法を実施することがあります。

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まとめ

・軟性線維腫(スキンタッグ)は褐色で首まわりにポツポツとできる良性のいぼ
・HPVウイルスによるいぼではないので、身体の他の部位や他人への感染性はない
・厳密にはいぼの小ささ順に「アクロコルドン」「スキンタッグ」「軟性線維腫」に分類されることも