AGA治療を始めると、場合によっては毛が生えてくるどころが逆に抜け毛が増えてしまうことがあります。
せっかく治療を始めたのに逆効果だったのではないかと焦る方も多いかと思います。
しかし、治療開始に見られる脱毛症状の「初期脱毛」は、AGA治療の初期によく見られる一時的な症状で、毛の成長のための大切な期間です。
初期脱毛がなぜ起こるのか、原因や治まるまでの期間を知っておけば、初期脱毛が起こっても心配する必要はなくなるでしょう。
本記事では初期脱毛について、症状や期間、初期脱毛を乗り越える方法についてご紹介します。
初期脱毛とは?起こるメカニズム
初期脱毛はAGA治療を開始するとよく見られる症状で、一時的に抜け毛が増えてしまいます。
毛髪は一日に50~100本抜け落ちると言われていますが、治療を開始したことによってシャンプーの時や寝ている間に抜けやすくなったと感じることがあるでしょう。
AGAの原因は、毛が成長して頭皮の表面に出ている状態の成長期が短縮されることによって起こります。
成長期の終わった毛は成長を止め休止期に入りますが、次の毛が成長するまでは毛包の中に留まっています。
AGA治療を始めて毛の成長が始まると、留まっていた毛が押し出され、自然と抜け落ちるので抜け毛が増えたと思うのです。
初期脱毛はAGA治療の副作用ではなく、ヘアサイクルによって自然に起こってしまう症状です。
そのため、毛が押し出されると成長期の毛は次第に頭皮表面に現れるので、安心して治療を続けてください。
毛周期(ヘアサイクル)とは?
AGA治療を始める上で理解しておきたい毛周期(ヘアサイクル)について、もう少し詳しく解説していきます。
毛周期は肌表面に毛が出ている状態の「成長期」、毛を作り出す毛根組織の働きが弱まって毛が成長を止める状態の「退行期」、成長が完全に止まって毛包に留まっている状態の「休止期」です。
この3段階のサイクルを一つ一つの毛根が繰り返しているので、約10万本ある毛髪は一日に50~100本抜け落ちても、一定数あるように見えるのです。
毛周期の回数には限界があり、一生で20~40回繰り返していると言われています。
AGA治療は、この毛周期を正常に戻すことで成長期の期間を延ばす治療です。
毛周期を終えた毛は成長の見込みがないため、AGAは早めに治療を開始することで、まだ活動できる状態の毛根の毛周期の期間も伸ばすことができるのです。
初期脱毛の期間
毛には毛周期があるため、AGA治療は即効性がなく期間がかかります。
毎日用法容量を守って継続することで効果を実感できる治療です。
そのため、治療を開始してもすぐには何も変わらず、早い方で1週間程度で抜け毛が増えてきたと感じ始めます。
治療開始から2~3ヶ月程度で症状は治まるので、初期脱毛が始まっても慌てずに今まで通りの治療を行っていきましょう。
初期脱毛が治まると治療開始3~6ヶ月くらいで徐々に産毛が生えてきたり、毛が濃くなってきたと変化を感じられます。
薬剤別 初期脱毛の症状
AGAの治療薬は3種類あり、治療は2種類あります。
どの治療でも初期脱毛は起こるので、治療をする方は確認しておきましょう。
デュタステリド・フィナステリド
デュタステリド(ザガーロ・デュタステリド錠)とフィナステリド(プロペシア・フィナステリド錠)は抜け毛を抑え、毛周期を正常にすることが目的の治療薬です。
どちらの成分も「5αリダクターゼ」の働きを阻害してAGAの進行を遅らせます。
AGAの原因は男性ホルモンの「ジヒドロテストステロン(DHT)」ですが、テストステロンと5αリダクターゼが結びつくことによって生成されてしまいます。
このDHTは毛周期の成長期を短縮させてしまうので、5αリダクターゼを阻害しAGAの原因自体を抑制します。
毛周期が正常になれば成長期も長くなるため、健康的な毛が育ちやすくなるのです。
抜け毛が増えると効果がないのではないかと心配になり、投薬回数や錠剤を増やしたくなりますが、自己判断で変えるのは止めましょう。
気になる場合はクリニックで相談し、回数や量を決めていってください。
ミノキシジル
ミノキシジルは血流をよくして発毛を促進する薬剤です。
頭皮の血流もよくするため、初期脱毛のほかにかゆみが出る場合もあります。
血管が拡張されて血流がよくなると、髪の成長に必要な酸素や栄養素が毛根にしっかり届けられるため、成長期の期間を延ばす効果が期待できるのです。
毛がしっかり育つことで、成長が止まった古い毛が自然と押し出され、新しい毛が生え始めてきます。
ミノキシジル外用薬は女性でも使用できる薬剤ですが、初期脱毛は性別関係なく起こります。
初期脱毛が始まっても塗布する回数や量は増やさずに、用量を守って継続していきましょう。
初期脱毛を乗り越える方法
初期脱毛はいわばAGA治療の効果が出ている証拠でもあるので、治療は止めずに継続しましょう。
しかし、抜け毛が増えるのは不安でしょう。少しでも抜け毛を減らして初期脱毛を乗り越えられるような対策方法をご紹介します。
ヘアケアを丁寧に行う
毎日の丁寧なヘアケアで、抜け毛の本数を抑えることができます。
毛穴や頭皮をスッキリさせたいために、爪を立てて洗ったり、ゴシゴシタオルでこすりながら乾かしてはいないでしょうか。
頭皮への刺激は抜け毛を増やす原因になります。
シャンプー前にはくしでとかして頭皮の汚れを浮かして落としやすくし、シャンプー前には余洗いをしておくと泡立ちがよくなります。
リンス後のすすぎもしっかり行い、頭皮に残らないようにしましょう。
頭皮に残った状態では毛穴詰まりを起こして毛の成長を妨げてしまいます。
髪型を変える
初期脱毛の期間だけ髪を伸ばしたりパーマをかけるなどして、髪型を工夫すれば隠すこともできます。
髪にボリュームがあればカバーできるので、美容院で相談するのもいいでしょう。
一時的なので治まるまでですが、普段と違う髪型を楽しんでみてください。
生活習慣を見直す
AGA治療と同時に始めたいのは生活習慣の見直しです。
食生活の改善は毛周期にも関係するため、髪を作り出すために必要な「たんぱく質」「亜鉛」「ビタミンB類」は積極的に摂るようにしましょう。
皮脂分泌を促してしまう脂ものやスナック菓子、アルコールなどは徐々に控えられるのが理想です。
また、睡眠の時間や質にも注目してください。睡眠中は髪の成長にも必要な成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンは寝ている間に細胞の修復を行うため、寝不足な状態では身体はリセットできません。
自律神経の乱れを整えて、ストレスを軽減するためにも睡眠は重要です。
まとめ
初期脱毛について、起こる原因や症状、期間についてご紹介しました。
初期脱毛は抜け毛が増えて不安になりますが、副作用ではなく治療の効果が出ている証拠です。
初期脱毛で抜け毛が増えると、治療を止めたり他の方法に変えてみたくなるかもしれませんが、一時的な症状で数か月で治まるので、安心して乗り越えてください。
もし初期脱毛が3ヶ月以上続いたり、治療を開始する前よりも薄毛が進行してしまった場合は一度クリニックに相談しましょう。
症状を確認し、問題なければ治療を継続するか、アドバイスがもらえます。AGAが原因でないこともあるため、なにかあれば受診して対処してもらいましょう。