「ケトコナゾール」は抜け毛予防や薄毛対策できる、シャンプーやローションに含まれている成分です。
頭皮環境を改善する効果が期待できるので、抜け毛や薄毛でお悩みの方には助けになるでしょう。
本記事では、ケトコナゾールについて、効果や使用方法、注意点、副作用について解説していきます。
ケトコナゾールとは?
ケトコナゾールとは、おもに皮膚真菌症の治療に用いられる外用薬です。
真菌(カビ)によって引き起こされる、以下のような皮膚の感染症で処方されることが多いです。
- 白癬
- 水虫
- 皮膚カンジダ症
- いんきんたむし
- 脂漏性皮膚炎
- ニキビ
また、免疫抑制状態、免疫不全状態の患者が真菌による感染症に感染することを防ぐ目的で処方されることもあります。
一見抜け毛や薄毛には関係のない薬剤に思えますが、頭皮の脂漏性皮膚炎の改善に用いられます。
脂漏性皮膚炎は皮脂分泌の多い部位にできやすい湿疹で、「マラセチア菌」という常在菌が皮脂を食べて増殖し、皮脂を脂肪酸に分解して炎症を起こすのです。
脂漏性皮膚炎によって頭皮環境が悪くなったことで、毛の成長が妨げられて抜け毛が増えたりすることが薄毛に繋がります。
ケトコナゾールはを用いることで頭皮環境が改善され、薄毛も改善されると考えられています。
ケトコナゾールの効果
皮膚真菌症はカビの発生によって起こります。
ケトコナゾールはどのような症状に対して効果があるのか見ていきましょう。
- 乾燥によって皮膚が厚くなる・固くなる
- ひび割れ・皮むけ
- ジュクジュクして紅斑ができる
- 茶色や白色の斑点ができる
- 水ぶくれ・水泡
- かゆみ
ケトコナゾールには強い抗真菌作用があるため、真菌の成長を阻止して殺菌する効果があります。
継続して使用することで、上記のような症状が改善されます。
ケトコナゾールの薄毛への効果
ケトコナゾールの薄毛への効果についても見ていきましょう。
日本皮膚科学会のガイドラインにはAGA(男性型脱毛症)についての治療方法や効果がまとめられています。
2017年度の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」にて、ケトコナゾール外用の有効性については、推奨度C1で、推奨文はケトコナゾールの外用を行ってもよいと記述されています。
これは、AGA発症者に対して行われた2つの臨床試験において、改善が認められています。
- 6名の被験者のうち2例で明らかな発毛が認められた
- 17名の被験者を対象とした臨床試験では16例でAGAの改善が認められた
23名中18名が効果が認められています。
そのため、ケトコナゾールは皮膚真菌症の改善だけでなく、AGAの治療にも有用であることがわかりました。
AGA治療は女性では使用できない薬剤もありますが、ケトコナゾールは男女関係なく使用できます。
ケトコナゾールの育毛効果
AGA治療にも効果が認められていますが、具体的にどのような効果が得られるのか見ていきましょう。
AGAが発症する原因は、男性ホルモンの「テストステロン」と還元酵素の「5αリダクターゼ」が結合して「ジヒドテストステロン」というホルモンに変換され、ヘアサイクルが乱れることが原因です。
毛のヘアサイクルは成長期→退行期→休止期の3段階を繰り返し生え変わっています。
成長期は肌表面に毛が出ている状態で、生え続けている毛です。退行期になると毛の成長が止まり、休止期では完全に成長が止まって次の毛が生えて押し出されるまで待っている状態になります。
しかし、ヘアサイクルが乱れると成長期の期間が短縮されてしまうので、退行期と休止期を早く迎えてしまい毛が抜け落ちてしまうのです。
ケトコナゾールには5αリダクターゼの抑制作用があると考えられているため、ジヒドテストステロンへ変換されるのを阻止します。
そのため、他のAGA治療薬と併用することで、より高い効果が期待できるでしょう。
ケトコナゾールの使用方法
ケトコナゾールには「ローション」と「クリーム」の2種類の形状があります。
ローションはべた付きやすく浸透性が弱いですが、粘土があるためどこでも塗布することができます。
一方ローションはサラサラしていて浸透性が高いため、頭皮の塗布に向いています。ただ、浸透性が高いので傷口やただれている箇所は塗れません。
ローションはスプレータイプもあり、シャンプーに混ぜて使用することも可能です。
薄毛対策の場合は一日1回の使用です。回数や容量を増やしたからといって早く改善するわけではないため、定められた量や回数は守るようにしましょう。
シャンプーは使い始めの2週間は毎日使用し、それ以降は2~3日に一度のペースで使用します。シャンプー後はリンスやトリートメントしても問題ありません。
ニゾラールとの違い
同じ皮膚真菌症の治療に用いられる外用薬として「ニゾラール」がありますが、ケトコナゾールの先発医薬品です。
ケトコナゾールは、ニゾラールのジェネリックなのです。
ニゾラールはケトコナゾールを主成分としているため、効能や効果、副作用に違いはありません。
ケトコナゾールは後発医薬品のため、安価で購入しやすいです。
ケトコナゾールの副作用
ケトコナゾールは薄毛対策のシャンプーやローションに多く用いられているため、比較的副作用は少ないといわれています。
ケトコナゾールで起こる副作用は、赤みや熱っぽさなど塗布した時に熱を持つことがあります。
また、ヒリヒリしたりしみるようなこともあります。
頭皮に異常を感じたら使用を休止し、症状が改善されないようでしたらクリニックに相談しましょう。
どんな薬剤にも副作用はあるので、ケトコナゾールには副作用があることを知っておきましょう。
ケトコナゾールを使用できない人
以下のような人はケトコナゾールを使用できません。
- アレルギー体質の人
- 育毛剤や発毛剤で肌荒れを起こしたことがある人
- 妊娠中・授乳中
- ほかに薬を服用している人
以前外用薬などでアレルギーや肌荒れを起こしたことのある人は注意が必要です。
また、他に薬を服用している人は、併用できない薬もあるため受診の際には申告するようにしましょう。
ケトコナゾールの購入方法
ケトコナゾールは医薬品のため市販されていません。
ドラッグストアでも販売しておらず、楽天やAmazonなどのネット通販でも購入できません。
使用したい場合はクリニックを受診して処方してもらいましょう。
海外サイトや個人輸入サイトでは購入できる場合がありますが、個人輸入の場合はサイトで説明されている成分とは異なることもあるため、購入は推奨できません。
何かあった場合は自己責任となるため、クリニックでの処方が安全です。
まとめ
ケトコナゾールの薄毛に対しての効果について解説していきました。
真菌を除去して脂漏性皮膚炎を改善する効果もありますが、5αリダクターゼの生成を抑制してヘアサイクルを正常に戻す効果もあります。
形状もローションタイプやシャンプーなどあるので、自分に合った使いやすいヘアケア用品を探してみてください。
ただ、ケトコナゾール単体ではAGA治療は難しいとされています。頭皮環境を整えるためには効果的ですが、より高い効果を発揮するためには他の治療方法との併用を推奨します。
ケトコナゾールが気になった方、AGA治療を始めたい方は、まずはクリニックが受診おすすめです。
AGA治療にも様々な方法があるので、まずはカウンセリングから利用してみてはいかがでしょうか。