KM美容コラム

ピコレーザーを徹底解説、最新美容技術の全て

ピコレーザーの基礎知識

肌のシミやくすみ、シワなどのエイジングサインに効果的な最新の美容治療として、ピコレーザーが注目を集めています。ピコレーザーは従来のレーザー治療と一線を画す革新的な技術で、その仕組みと効果には大きな期待が寄せられています。

ピコレーザーとは何か?

ピコレーザーとは「ピコ秒」という極めて短い時間で発光するレーザー光を利用した治療法です。1ピコ秒は1秒の1兆分の1の時間です。この短い時間で強力なエネルギーを発光することで、従来の長いパルスのレーザーよりも穏やかに皮膚に働きかけることができます。

ピコレーザーの技術的特徴

ピコレーザーは二つの大きな特徴を持っています。一つ目は発光時間の極短さ。これにより熱拡散が最小限に抑えられ、正常な組織への損傷が抑えられます。二つ目は高エネルギー密度です。短時間に高エネルギーを集中的に照射できるため、効率的に老化した組織を分解することができるのです。

ピコレーザーの歴史と発展

ピコレーザーの歴史は浅く、2012年に承認を受けて以降、その有効性が次々と報告されるようになりました。当初はレーザートーニング(肌の色素沈着の改善)に使われていましたが、その後シワ改善やアクネ治療への応用が進んでいます。今後は、さらに幅広い用途に使われることが期待されています。

他のレーザー治療との違い

従来のレーザー治療は、長いパルスのレーザーを使うため、周辺の正常な組織への影響が避けられませんでした。一方ピコレーザーは、短時間の強力なフラッシュで狙った老化した組織のみに働きかけることができます。このため、効果が高く痛みや副作用のリスクが低い点で大きな利点があります。

ピコレーザーはまだ新しい技術ですが、その優れた性能から高い注目を集めています。より安全で確実な美容治療の現れとして、今後の発展が大いに期待されているのです。

ピコレーザーの応用分野


ピコレーザーは、従来のレーザー治療と比べて格段に優れた効果があり、幅広い美容分野で活躍が期待されています。

肌の若返りと美白効果

ピコレーザーは、肌の老化サインである色素沈着(シミ)やくすみ、シワに効果的です。レーザー光が古くなった肌の組織を選択的に分解することで、肌を若返らせる働きがあります。また、ピコレーザー治療後に新しい健康な細胞が生まれ変わることで、自然なツヤのある肌に生まれ変わります。

タトゥー除去

タトゥー除去は、ピコレーザーの最も有名な適応分野の一つです。ピコレーザーは従来のレーザーに比べ、より短時間で色素を効率よく分解できるため、痛みが少なく瘢痕も最小限に抑えられます。色の濃いタトゥーにも有効で、施術回数を減らすことができます。

色素沈着と瘢痕治療

加齢によるシミやソバカス、ホルモン影響によるシミなど、様々な原因による色素沈着にピコレーザーは高い改善効果を発揮します。また、ケロイドを始めとする様々な種類の肥厚性瘢痕の治療にも用いられています。

アクネ跡の改善

ピコレーザーは、ニキビ後の赤み、くぼみ、肥厚など、様々なアクネ跡の改善に有効です。レーザーがニキビ跡の組織を分解し、新しい真皮組織を誘導するため、アクネ跡が目立たなくなります。

このようにピコレーザーは、肌の様々な悩みに対応できる汎用性の高い治療法です。今後、さらに多くの応用分野が広がり、美容医療の主流になっていくことが期待されています。

ピコレーザーの医療への応用

ピコレーザーは美容医療分野だけでなく、一般的な皮膚疾患の治療にも大きな可能性を秘めています。

皮膚疾患の治療

ピコレーザーは、美白やタトゥー除去以外にも、様々な皮膚疾患の治療に役立っています。代表的なものとしては、扁平母斑、老人性血管腫、基底細胞癌などの良性腫瘍の除去が挙げられます。従来のレーザーと比べて、健常組織へのダメージが最小限に抑えられるため、安全で確実な治療が可能です。

組織の再生と修復

ピコレーザーは組織の再生や修復を促進する作用もあります。レーザー照射により損傷を受けた組織は、新しい線維芽細胞の活性化を経て修復されていきます。この性質を活かすことで、難治性潰瘍の治療や、瘢痕の改善、鼠径(そけい)ヘルニアの治療などにも使われ始めています。

安全性と患者への影響

ピコレーザーは極めて短時間のレーザー光を使うため、表皮への熱的ダメージが従来のレーザーより格段に抑えられます。そのため、治療後の痛みや副作用のリスクが低く、患者の負担が軽減されます。更に色素レーザーと比べても、レーザー光が極短パルスのため、網膜や眼への影響が最小限に抑えられるのも大きな利点です。

このように、ピコレーザーはその優れた性能から、美容医療分野に留まらず、様々な一般皮膚疾患の治療にも応用が期待されています。今後、さらなる有効活用が進み、医療の発展に大きく貢献していくことでしょう。

ピコレーザー治療を受ける際の注意点


ピコレーザーは高い効果が期待できる一方で、適切な準備とケアが重要です。美容医療として良い効果を得るには、以下の点に注意しましょう。

治療前の準備

ピコレーザー治療の前には、医師との詳細な相談が必要です。治療目的や希望する効果を伝え、自身の体質や症状に適した治療方法を一緒に検討しましょう。加えて、肌の水分補給やサプリメントの摂取など、肌のコンディションを整えることも大切です。

また、治療前の数週間は日焼けを避ける必要があります。ピコレーザーは色素に反応するため、日焼けした肌には治療効果が発揮しにくくなってしまいます。

治療後のケア

ピコレーザー治療直後は、肌に軽い赤みや腫れが出る可能性があります。これらの反応は一時的なものですが、冷やしたり保湿をするなどのケアで和らげることができます。また数日間は日焼けを避けたり、入浴を控えるなど、肌への刺激を避ける必要があります。

経過に合わせて、フォローアップの治療を定期的に受けることが大切です。症状に合わせた適切なケアを行えば、ダウンタイムを最小限に抑えられます。

治療の選択と費用の考慮

ピコレーザー治療には施術箇所や目的に応じて、様々なオプションがあります。必要最低限の治療で済ませるか、より高い効果を求めて本格的な治療を受けるか、費用対効果を見極めましょう。一般に美容医療は高額になりがちですが、一部健康保険が適用される場合もあります。

このように、ピコレーザー治療では事前の十分な準備と受診後のケアが大切です。自身のライフスタイルに合わせて無理のない範囲で治療を受け、期待以上の効果を実感できるでしょう。

ピコレーザー治療の保険適応となるもの

ピコレーザー治療は主に美容目的で行われることが多いため、基本的には自費診療となります。しかし、一定の病気や症状に対する治療であれば、保険適応となる場合があります。

太田母斑

太田母斑は、先天性の色素異常による青銅色の斑点です。単なる美容上の問題ではなく、精神的ストレスなども伴うため、保険適応の対象となります。ピコレーザーは従来の治療より効果的で、痛みや副作用が少ないことから、太田母斑治療により多く用いられるようになってきました。

異所性蒙古斑

異所性蒙古斑も、先天性の良性の色素沈着で、顔面や四肢に現れる青灰色の斑点です。子供の成長過程で徐々に目立たなくなりますが、精神的ストレスが大きい場合はピコレーザー治療が保険適応となります。

外傷性刺青

けがや事故で生じた刺青状の色素沈着を「外傷性刺青」と呼びます。原因次第では外見上の問題にとどまらず、ケロイド化するリスクもあることから、ピコレーザー治療が保険適応の対象となる可能性があります。

このように、ピコレーザー治療に保険が適応されるのは、単なる美容上の理由ではなく、医学的な治療が必要と認められる場合に限られます。費用面での負担軽減を望むなら、自身の症状が適応症に該当するかどうか、主治医に相談すると良いでしょう。

一方で、ニキビ跡や加齢によるシミ、しわなどの一般的な美容トラブルに対する治療は、基本的に自費扱いとなります。美容と医療の線引きは難しい面もありますが、目的と効果を見極めることが大切になってきます。

代表的なピコレーザーの種類


ピコレーザーと一口に言っても、様々な機種や仕様のものが存在します。代表的な機種とその特徴は以下の通りです。

ピコシュア

米国サイノシュアが開発した世界初のピコレーザー装置です。発振波長は532nmと1064nmの2つを備え、様々な用途に対応できます。短パルスながら高いピーク出力を実現し、優れた治療効果が期待できます。

ピコウェイ

韓国製のピコレーザー装置で、扁平母斑やニキビ跡に高い効果があると評価されています。従来のレーザーでは難しかった硬いケロイドの治療にも有効とされています。

エンライトンⅢ

米国製の最新ピコレーザー装置で、2つの波長を自在に組み合わせられるのが大きな特徴です。色素性・血管性病変の両方を同時に治療可能で、包括的な施術が期待できます。

ディスカバリーピコプラス

韓国製で、フラクショナルモードを搭載したユニークなピコレーザーです。従来の面的照射に加え、肌に微細な穴を開けて治療できるため、ダウンタイムが短く、高い治療効果が期待されています。

スペクトラピコ

米国製で、豊富な7つの波長を搭載しているのが特徴です。様々な色素や組織に対して、的確に最適な波長を選択できるため、汎用性が高いと言われています。

当院導入ピコレーザー「ピコシュア」の特長


ピコシュアは、ピコレーザーの代表的な機種の一つです。532nmと1064nmの2つの波長を備え、様々な施術モードで使用できるのが大きな特徴です。

ピコレーザートーニング

通常の面状照射モードで、シミやくすみ、小じわなどの肌トラブルに対応します。短パルスのピコレーザーにより、肌へのダメージが抑えられながらも効果的な治療が可能です。

ピコフラクショナル

「フォーカスレンズアレイ」という特殊レンズを使うことで、フラクショナル(分画)照射ができるようになります。レーザー光を点在させて照射するため、治療後の肌の回復が早くなります。主にシミやタトゥー除去に有効です。

ピコショット

最新の施術モードで、極小のスポット径(ビーム径0.3mm)でピコレーザーを照射します。点在させた部分のみに的確に作用するため、ダウンタイムがほとんどありません。ケロイドの硬い部分の治療に適しています。

このように、ピコシュアは豊富な施術モードを搭載しており、施術目的や肌の状態に合わせて使い分けが可能です。レンズアレイを交換するだけで、従来の面状照射からフラクショナル照射まで幅広く対応できるのが大きな強みです。

特にピコフラクショナルは、ダウンタイムが短く頻回の施術ができるため、患者の負担が格段に軽減されます。このようにピコシュアは、高い安全性と治療効果を兼ね備えた優れた機能を有するピコレーザー機種と言えます。

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