足にできやすいいぼ

足にできやすいいぼ

足といえば、いぼだけでなくタコやウオノメなどできものができやすい印象です。いぼに限っていうと、厳密にはどのようないぼが発症しやすいのでしょうか。足にできやすいいぼについて解説します。

足にできやすいいぼとは?

足というと、なんとなくいぼをはじめできものができやすい印象がありますよね。確かに、足はいぼのできやすい部位です。

いぼには、HPV(ヒトパピローマウイルス)が感染することで発症する尋常性疣贅(広義)と、加齢によって発症する老人性疣贅(脂漏性角化症)の2種類があります。老人性疣贅(脂漏性角化症)は中・高齢者に中心に発症しますが、結論、どちらも発症する可能性があります。

年齢を問わず発症する可能性があるのが、ウイルス性のいぼ。広義にはまとめて尋常性疣贅と説明することがありますが、もう少し厳密には「足底疣贅(そくていゆうぜい)」が、足にできやすいいぼです。

足底疣贅(そくていゆうぜい)とは?

足底疣贅は、足の裏にできるHPVウイルスによるいぼで、モザイク状の形をしています。足の裏のできものというと、タコやウオノメと混同して捉えられがちですが、足底疣贅の場合は表面の角質層を削ると、点状に出血するという特徴が見られます。

通常、足底疣贅は痛みを伴わないとされていますが、赤い色になり痛みを伴うケースも見られます。これは、足底疣贅ではなく「ミルメシア」という名称で、別のいぼとして分けて捉えられることがあります。

足のいぼは治療が難航しがち

足のいぼは進行が進むと治療が難航しがちです。特に、足の裏にできる足底疣贅は、皮膚が分厚いため、外科的な施術を行わない場合は、数回に分けて治療を行なう必要があるでしょう。「外科的ではない」というのは、液体窒素を用いた冷凍凝固療法や炭酸ガス(CO2)レーザー法、サルチル酸を用いた軟膏でいぼを除去するケースです。当院では炭酸ガス(CO2)レーザーを用いて治療しています。

上記の治療法ではなかなか除去が難しいと判断された場合には、メスを使って外科的に切除します。手術中はもちろん局所麻酔を行ないますが、足の裏という場所なだけあって(歩く際に刺激がある)、切除の直後は痛みがあることでしょう。

足にいぼを作らないためにできること

足にいぼを作らないために、「これをすればOK!」というクリティカルな対処法はありません。できることといえば、足にHPVウイルスが皮膚内に侵入できる”傷”を作らないということ。ただし、目には見えないほどの傷からも侵入する恐れはありますし、望まない皮膚への傷は防げるというものでもない。

となると、常識的な範囲で足をこまめに清潔さを保つこと。あとは、皮膚というよりも身体の免疫力を下げないよう、疲れがたまりすぎないようにするかと思います。

ただ、生まれ持った体質の関係上、足にいぼができやすい方はいらっしゃるでしょうから、いぼの対策というよりはできた後に速やかに医師の診察を受けて対応することが大切です。

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まとめ

・足にできるいぼには、「尋常性疣贅(狭義)」「足底疣贅」「老化性疣贅」がある
・赤い色になり痛みを伴う場合は「ミルメシア」と呼ぶ
・足の裏は皮膚が分厚いので、いぼ除去の治療は難航することが多い