脂漏性角化症とは？原因、症状や治療法について

数あるイボの中で、脂漏性角化症（老人性イボ、老人性疣贅）は肌の老化によってできる良性の皮膚病変です。別の言い方で「年寄りイボ」といわれたりもします。肌の老化といいますが、そのまま放置していても健康に害はないのでしょうか。

また、治療する場合はどのように進めるのでしょうか。この記事では、脂漏性角化症の原因、症状、予防法、症例写真、そして治療法について解説します。

脂漏性角化症とは（老人性イボ）

脂漏性角化症は、皮膚の上に出来る大きさは数mm～3cmほどで茶色や黒色の小さなふくらみです。これらは良性腫瘍で、健康に害はありませんが、見た目が気になることもあるでしょう。

ふくらみは平らか少し盛り上がっていて、ザラザラして触り心地が良くないことが多いです。主に顔や首、胸、背中に現れ、一つだけだったり、たくさん出来たりします。よく発症するのがお顔です。

脂漏性角化症（老人性イボ）の原因とは

脂漏性角化症は、特に年配の方に多く見られます。その正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が考えられています。

主な原因として、長年にわたる紫外線への露出が挙げられます。紫外線は皮膚の細胞にダメージを与え、時間の経過とともに脂漏性角化症の発生を促すと考えられています。また、遺伝的な要素も関連している可能性があり、家族に同じ症状がある場合、発症リスクが高まると考えられています。
加齢も一因とされ、皮膚の老化過程で脂漏性角化症が現れることがあります。これらの要因が複合的に作用し、脂漏性角化症が発生すると考えられています。

脂漏性角化症（老人性イボ）の症状

脂漏性角化症の症状は、皮膚に現れる茶色から黒色の、平らか少し盛り上がったシミです。これらは主に顔、首、胸、背中に現れ、サイズや形はさまざま。触るとザラザラしていることが多く、時には皮膚から剥がれやすい状態になることもあります。

痛みやかゆみを伴うことは少ないですが、見た目の問題で悩む人もいます。脂漏性角化症は良性であり、健康への直接的な影響はほとんどありませんが、気になる場合は皮膚科医の診断を受けることをお勧めします。

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脂漏性角化症（老人性イボ）の予防方法

脂漏性角化症の予防には紫外線対策が欠かせません。紫外線は皮膚細胞にダメージを与え、脂漏性角化症を含む皮膚疾患のリスクを高めます。予防策として、日焼け止めの使用、帽子や長袖の衣類で肌を覆うこと、日傘をさすこと、紫外線が強い時間帯の外出を避けることが推奨されます。日常生活にこれらの対策を取り入れることで、紫外線による皮膚の損傷を最小限に抑え、脂漏性角化症の予防につながります。

脂漏性角化症（老人性イボ）の治療法

脂漏性角化症は体調に直接影響を与えることはなく、取り除く必要性は低いですが、年齢とともに増える傾向があります。外見や審美的な観点から治療を希望される方が多いです。

電気外科的治療

脂漏性角化症の外科的治療、特にメスによる切除や電気メスによる電気焼却は、治療の深さによって再発するリスクや傷跡が残る可能性があります。しかし、病変が脂漏性角化症でなく悪性腫瘍の可能性が疑われる場合には、これらの方法での切除が選択肢として考慮されることがあります。（当院では行っていません）

液体窒素（凍結治療）

液体窒素による脂漏性角化症の凍結治療は、組織を冷凍・解凍することで病変を除去します。治療直後は痛みや水ぶくれが生じることがあり、効果を得るためには個人差はありますが複数回の治療が必要になる場合が多いです。また、治療後に炎症や色素沈着が起こり、皮膚に目立つ傷跡や変色を残す可能性があります。特に治療箇所が広範囲にわたる場合や、繰り返し治療が必要な場合にリスクは高まります。治療を受ける前に、専門医としっかりとリスクについて話し合うことが大切です。（当院では行っていません）

炭酸ガスレーザー（CO2レーザー）

脂漏性角化症の炭酸ガスレーザー治療は、高エネルギーのレーザー光を用いて皮膚の病変部を正確に除去する方法です。この治療では、レーザーが病変組織を瞬時に蒸発させることで、周囲の健康な皮膚を保護しつつ、効果的に脂漏性角化症を取り除きます。治療は局所麻酔下で行われ、施術中の痛みはほとんどありません。また、レーザーによる熱効果で出血が少なく、治療後の回復が早いという利点もあります。さらに、治療精度が高いため、再発の可能性を低く抑えつつ、美的な結果を期待できることも魅力の一つです。当院では炭酸ガスレーザーにて治療しております。

脂漏性角化症の症例写真

目元、こめかみ、頬にある脂漏性角化症を炭酸ガスレーザー（CO2レーザー）で除去しました。アフターの写真は1か月後です。まだ赤みが少し残っていますが、徐々に赤みは引いていきます。脂漏性角化症の治療後、患部は一時的に赤くなることがあります。この期間、色素沈着を避けるために日焼け止めを使用してください。

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脂漏性角化症、炭酸ガスレーザー料金1個（税込）

脂漏性角化症（老人性イボ）はうつるの

脂漏性角化症で気になるのが、イボは身体の別部位または他人にうつることはあるのかということ。感染するのであれば、何かしら気をつけたいと思いますよね。

脂漏性角化症においては、感染はしませんので心配はいりません。原因はいくつか考えられていますが、主に加齢や多量に紫外線を浴びたため、遺伝などがいわれています。肌の基底層という部分にある「ケラチノサイト」という細胞が増殖することで、イボのように肌が盛り上がるのです。

また、脂漏性角化症であれば、身体には良性ですので見た目を除いて特に害はありません。しかし、肌の色の変化や盛り上がりは、対象者が高齢ともなればなおさら、悪性腫瘍（皮膚ガン）の可能性もありますので、気になる場合は皮膚科医の診断を受けることをお勧めします。

脂漏性角化症、KM新宿クリニックにご相談ください！

脂漏性角化症に悩んでいる方は、美容皮膚科・美容外科「KM新宿クリニック」にご相談ください。KM新宿クリニックでは、ドクターやカウンセラーが丁寧にカウンセリングし、一人ひとりの状態・悩みに適した施術内容を決定します。初めての方でも安心して利用できます。まずはぜひ一度ご相談ください。