糸状(指状)疣贅(ウイルス性)

糸状(指状)疣贅(ウイルス性)

糸状(指状)疣贅(しじょうゆうぜい)は、HPV型ウイルスによって発症するいぼの一種です。「糸状」という名称が初見の方にとっては気になるところかと思いますが、具体的にはどのような症状の特徴をもっているのでしょうか。

糸状(指状)疣贅とは?

糸状(指状)疣贅とは、顔面や頭部、頸部においてできる直径数mmの細長く伸びた小突起です。細長く伸びるさまが、まるで「糸や指のよう」であったことから、糸状(指状)疣贅という名前がつきました。または「ネズミの手のように見えることから」と記載された資料も存在します。

糸状(指状)疣贅もHPV(2a/27/57型)ウイルスが感染の原因となるウイルスであることから、大きくまとめて尋常疣贅(じんじょうせいゆうぜい)と説明されることもあります。治療方法は、ほとんどのいぼが炭酸ガス(CO2)レーザーで治療をすることが可能です。

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扁平疣贅と糸状(指状)疣贅の違いは?

顔面にできる疣贅(いぼ)でいうと、以下の別記事でも解説したように「扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)」の存在があります。皮膚の専門家でもない一般の方が、先ほど「顔面にできるのが糸状(指状)疣贅である」という解説を読むと、どれも一緒くたに捉えてしまいそうです。2つの違いはなんなのでしょうか。

扁平疣贅

一番の見分けるポイントは、その名前にもなっているいぼの形です。扁平疣贅の「扁平」とは、「ひらぺったい」という意味があると上の記事で解説しました。このように、扁平疣贅はいぼのような盛り上がりは小さく、かつ複数同時にできるのが特徴。色も肌色から淡い紅色をしています。

一方で糸状(指状)疣贅は、皮膚から垂直に(外型に)伸びていく傾向にあり、盛り上がりが”ひらぺったい”とは決して言えません。「垂直に突起していく」という糸状(指状)疣贅の特徴を理解しておけば、この2つが判別できないということはないのではないか?と思います。

まとめ

・糸状(指状)疣贅はHPV2a/27/57型ウイルスの感染によるいぼで、広義には尋常性疣贅に分類される
・顔面や頭部、頸部に直径数mmほどの大きさででき、皮膚の外型へ糸のように細長く突起するのが特徴
・扁平疣贅と同じく顔面にできるが、突起するのは糸状(指状)疣贅だけなので、その点で見分ける