いぼの除去で傷跡はできるのか?

いぼの除去で傷跡はできるのか?

身体にできたいぼが気になるから、病院で除去の治療を受けようと思われている方が気になるのが、除去後の傷跡。施術によって傷跡はできてしまうのか、できるとしたらいつ頃までに消えるのか。いぼ除去の施術別に肌の傷跡について解説します。

どんな治療を行うかで傷跡の具合は変わる

まず、そもそも論の話ですが、「いぼの除去」といっても治療方法はいくつか存在します。サリチル酸を用いた軟膏、液体窒素を使った冷凍凝固療法、モノクロロ酢酸、炭酸ガス(CO2)レーザー法、切除法などなど。このうち、どの治療を行うかで傷跡のでき具合は変わってくることをまず理解しておいてください。

では、各施術ごとに「傷跡の有無」「いつごろ消えるのか」について、次に解説します。

サリチル酸 治療の傷跡

サリチル酸が含まれる軟膏をいぼの部分に貼る、または溶液を塗り、サリチル酸の効果で皮膚の角質をやわらかくさせて剥がす治療法です。サリチル酸を用いた薬剤には「スピール膏」や「イボコロリ」などがあります。

サリチル酸を用いた軟膏で治療した際の傷跡ですが、”傷跡”というよりも、いぼの皮が剥がれるという経過を辿るので、皮は剥がれますが、傷跡ができるというわけではありません。

冷凍凝固療法の傷跡

マイナス196度になる液体窒素を綿棒の先に染み込ませ、いぼに押し当てることで凍傷させ壊死させることで、いぼを除去する方法です。

冷凍凝固療法も先ほどのサリチル酸を用いた軟膏と同じく、いぼの部分が壊死によって剥がれるかたちになるので、「傷跡ができる」というのは誤りかもしれません。どちらかというと、皮が剥がれるまでに”水ぶくれ”ができ、剥がれたあとは”カサブタ”になり、やがていぼが取り除かれた肌に変化します。

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モノクロロ酢酸 治療の傷跡

モノクロロ酢酸は強い酸性の特徴を活かし、冷凍凝固療法のように綿棒の先に染み込ませ、いぼの患部にあてる。患部はやがて組織腐食が進み、1週間から1ヶ月ほどたてば自然にいぼは剥がれ落ちます。

モノクロロ酢酸を使った治療も、傷跡ができる……というよりも、いぼの皮が剥がれおちるという感じなので”カサブタが一定期間できる”という理解のほうが正しいかと思います。

炭酸ガス(CO2)レーザー法の傷跡

炭酸ガス(CO2)レーザー法は、皮膚細胞内の水分に反応するレーザーをいぼに照射し、水分を蒸散させることでいぼの除去を行う治療法です。

炭酸ガス(CO2)レーザーで施術を行なった日から10日くらいは保護テープを患部に貼ります。10日以降は保護テープを剥がしてもよく、2〜3ヶ月ほどは患部は薄い赤みがでますが、肌の新陳代謝とともに目立たなくなります。ですので、傷跡が術後に目立つということは基本ないでしょう。

切除法の傷跡

切除法はメスを使っていぼを除去する治療法です。いわゆる、外科的な施術であり、初見で妥当と判断されるほど大きく深いいぼであるか、ここまで紹介した治療法が有効でなかった際に用いられます。

いぼの治療法の中では、この切除法が一番傷跡が目立たなくなるまでに時間がかかります。まず、術後7日目くらいに抜糸を行い、その後は短くて2〜3ヶ月ほど、場合によっては6ヶ月ほどメスを入れた傷跡が残るでしょう(基本切除した傷は残ります)。但し、傷跡が目立たないように、施術を行いますので、ご安心ください。

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まとめ

・サリチル酸、冷凍凝固療法、モノクロロ酢酸で治療した場合は傷跡は残らず短い期間のカサブタ程度
・炭酸ガス(CO2)レーザー法で治療した場合、2〜3ヶ月ほど赤みが残る可能性がある
・切除法で治療した場合、傷跡は残る。但し、傷跡が目立たないように施術を行う