メタボリックシンドロームは、内臓脂肪症候群とも言います。
内臓脂肪型の肥満の人は生活習慣病につながりやすいため、早めに食時制限や運動などで
改善しましょう。
40代のメタボリックシンドロームの予防と改善には、食事を見直すことと、運動習慣をつけることの2つです。
目次
1. メタボリックシンドロームの判定基準は
腹囲(おへそのまわり)が、男性の場合は85cm以上、女性は90cm以上の内臓脂肪型の人で、高血圧、脂質異常、高血糖の基準値のうち、2つ以上の要素があった場合に、メタボリックシンドロームと診断されます。
高血圧とは、収縮期血圧130以上、または拡張期血圧85以上です。
脂質異常とは、中性脂肪150以上、またはHDLコレステロール40未満です。
高血糖とは、空腹時血糖が110以上、またはヘモグロビン5.5以上です。
内臓脂肪の増加は動脈硬化の原因となり、動脈硬化がおこりやすくなります。
動脈硬化が起きると、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞の引き金となってしまいます。
2. メタボリックシンドロームを防ぐための食事
メタボリックシンドロームを防ぐためには、3食をバランスよく食べ、腹7分目~腹8分目を心がけ、糖質や脂質が多すぎる食事や間食を食べ過ぎないように気をつけることです。
2-1. メタボメタボリックシンドロームの予防と改善のために
高血圧対策には、塩分を控え、酢やレモンなどの酸味を利用しましょう。
中性脂肪値が高めの場合は、DHAやEPAを多く含む青魚のサバやイワシなどを摂りましょう。高血糖の人は、揚げ物や脂肪の多い食事、間食や甘いものの食べ過ぎに気をつけましょう。
食べる順番にも気をつけ、野菜類から食べ始め、次に肉や魚や大豆製品などのたんぱく質のおかず、最後にご飯などの炭水化物を食べるようにしましょう。早食いもNGです。
3. メタボリックシンドロームを防ぐための運動
厚生労働省の発する「メタボリックシンドローム改善のための基本戦略」では、食事の改善とともに、運動不足の解消が大事だと記載しています。
メタボは重い体重により、一般の方と比較して足腰にかかる負担が増えるため、ケガを発症するリスクが高まります。
運動習慣があまりない人は、いきなりハードな運動に取り組まず、まずは体への負荷が少ないウォーキングなどから始めるようにしましょう。
太らない身体を作る習慣は、軽い運動を続けることです。
ウォーキングは最も簡単で誰にでも取り入れられる有酸素運動ですが、大股でさっさと歩くことで、酸素をたっぷり体に取り込むことができます。
酸素が体内に入ると、体内の糖質や脂肪がエネルギーとして消費されます。
有酸素運動を習慣化することによって持久力が高まり、効率よくスタミナが持続できます。
3-1. 運動で消費するエネルギーの目安
男性40歳、体重70kgをモデルとした場合(身長や体重によって違ってきます)
- 水泳(クロール)30分651Kcal
- 縄跳び30分260Kcal
- ジョギング30分195Kcal
- テニス30分195Kcal
- バレーボール30分195Kcal
- バトミントン30分195Kcal
- 卓球30分163Kcal
- ゴルフ60分325Kcal
- ハイキング60分293Kcal
- エアロビクス30分130Kcal
- ラジオ体操30分114Kcal
- ウオーキング30分114Kcal
- サイクリング30分111Kcal
- キャッチボール30分98Kcal
- 軽いダンス30分98Kcal
- ボウリング30分81Kcal
例えば牛丼1杯のカロリーが、クロールで30分泳いだのと同じになるわけです。
運動嫌いな人なら、「1食抜くわ」と、言ってしまうかもしれませんが、食事を抜いて痩せようとすると、筋肉が落ちてしまい、仕事や趣味などに取り組む意欲までもがなくなってしまいます。
メタボリックシンドロームの改善には、食時制限とともに、運動の継続がとても大事です。
仕事の関係で運動時間が取れない人は、速足歩き(30分で、70Kcal)階段を使う(10分で30Kcal、電車は立って乗る(30分で、30Kcal)などで、エアロビクスを30分行ったと同じカロリーが消費できます。
細切れ時間を上手に使って、運動時間にしましょう。
4. メタボリックシンドロームを防ぐためには睡眠時間も大切
40代男性がメタボ改善のために意識すべき2つのポイントは食事と運動であることをお伝えしましたが、もうひとつ「睡眠時間が十分にとれている人は太りにくい」といった説があります。
7時間の睡眠が理想的と言われていますが、5時間や6時間の少なめの睡眠時間しか取れなくても熟睡して、翌朝の目覚めがよければ、良質な睡眠がとれています。
人の体の仕組みは、熟睡しているときに「成長ホルモン」が分泌され、美容やダイエットによい効果が得られるようになっています。
寝る前のアルコールやアイスクリームなどは、成長ホルモンの分泌を抑えるため、摂らないようにし、お腹がすいたなら温かめのおさ湯を飲んで寝ましょう。
5. まとめ
メタボリックシンドロームといわれる男性の内臓脂肪型の肥満は、少しの努力で比較的落ちやすいと言われています。
毎日の食生活を見直すとともに、働き盛りで忙しく運動時間がとれなくても、日常生活に細切れでもいいので運動をとり入れましょう。
また、男性も女性も仕事や家庭のことで一番大変な時期が40代ですが、許す限りの睡眠時間をとり、ぐっすり眠るようにしましょう。