ニキビ治療

マッサージピール(コラーゲンピール・PRX-T33)とは?

マッサージピールは、コラーゲンピールとも呼ばれています。
PRX-T33という薬剤を、顔全体に塗りながらマッサージをすることで、真皮層も刺激され、コラーゲンの増生を促進させる働きがあります。
マッサージ後は、洗い流すだけのシンプルなピーリング法ですが、ニキビ跡(クレーター)にも効果が期待できます。
また、PRX-T33は、これまでのTCAピーリングのように、ダウンタイムやリスクがほとんどないので、安心して治療を受けることができます。

マッサージピールとは?

マッサージピールは、TCA(トリクロロ酢酸)を主成分とする、PRX-T33というイタリア製の薬剤です。
酸性が強く、ニキビ痕やイボ、マメ、タコなどを除去するための角質溶解剤として利用されています。
ニキビ痕は、赤みが残るタイプと、シミが残るタイプ、陥没が残るタイプの3つに分かれますが、肌の奥の真皮層にまでダメージが加わった、特別ひどいニキビ痕以外なら、マッサージピールで効果が得られます。
また、かなりひどいニキビ痕も即効性は得られませんが、マッサージピールを繰り返すことで、抗炎症作用、表皮細胞、線維芽細胞増殖作用、表皮ターンオーバー亢進作用が促され、徐々にきれいな肌によみがえってきます。

マッサージピールの主成分について

マッサージピールは、高濃度のトリクロロ酢酸(TCA)と、過酸化水素、コウジ酸の3種類の主成分でできています。

  • トリクロロ酢酸(TCA)は、真皮を刺激し角化細胞や繊維芽細胞の増殖因子を活性化させます。また、皮膚のターンオーバーの促進など様々な役割を果たします。
  • 過酸化水素水は、濃度によって作用が異なり、治癒を目的とした場合は「低濃度」の過酸化水が適しています。
  • コウジ酸は、シミの元となるメラニンを作る酵素であるチロシナーゼの活性化を抑制する作用があります。そのため、ニキビ痕、色素沈着にも効果があるといわれています。

ニキビ痕(クレーター)の種類

  • ボックスタイプのクレーターは円形のニキビ痕がへこんだもので、炎症が表皮のみの浅いタイプです。
  • ローリングタイプのクレーターは、表皮面のニキビ痕は大きいものの、おうとつはゆるやかで、皮下組織までは達していないタイプです。
  • アイスピックタイプのクレーターは、アイスピックの先で突き刺したような小さな穴にもかかわらず、真皮の深いところまで達しているため、真皮より下の組織が再生されにくく治りにくいのが特徴です。
    アイスピックタイプのクレーターは、マッサージピールのみでなく、ダーマペン4などの施術と併用しながらの治療がおすすめです。

マッサージピールのダウンタイム

マッサージピールは、一般的なケミカルピーリングと違い、高濃度TCAによる治療であるものの、ほとんどダウンタイムがありません。
個人差があり、治療直後は多少の赤みが出る人もいますが、比較的すみやかに治まります。
体質的なこともあり、症状がみられることがありますが、なるべく触らないようにして、程度によっては、ワセリンなどの保湿クリームを塗るようにします。

ダウンタイムの症状と対策

  • 翌日~数日後に薄い皮ムケが起きることがあります。保湿と紫外線対策に気をつけます。
  • 赤みやかゆみが残る場合も稀にありますが、掻かないようにして、しばらく様子を見ましょう。ほとんどが数日後に治ります。
  • 薄いカサブタができることがありますが、無理にはがさないようにすると、自然に治ります。
    どの症状に対しても触ったり、カサブタをはがすと、肌がダメージを受けてしまい、シミやシコリなどの原因になってしまうので、気をつけましょう。

肌のなりたちと働き

肌は表皮と真皮に分かれます。表皮は上から順に角質層、顆粒層、有棘層、基底層になります。この下が真皮になります。
角質層にはケラチンや天然保湿因子を主成分にした層が幾重にも積み重なり、その層の間をセラミドやコレステロールが満たしています。
表皮の一番上の角質層は、外からの紫外線や細菌によるダメージを防ぐためのバリア機能が備わっていますが、役目を終えた角質層は、新陳代謝によって毎日はがれ落ちます。
角質層の下には有棘層と基底層がありますが、角質層がはがれるたびに順次上に上がっていき、新陳代謝がだいたい28日間で繰り返されます。
この周期をターンオーバーと呼びます。
マッサージピールを行うことによって、皮膚のターンオーバーが促進されニキビ痕(クレーター)も改善できます。

クリニックの選び方と費用

クリニックを選ぶときは、施術前のカウンセリングをしっかりしてくれるところを選びましょう。
また、通いやすさを確認しておくことも大切です。
最寄駅から近かったり、駐車場があることも魅力のポイントです。
その他にも予約が取りやすかったり、個室診療であるなど、希望条件にあったクリニックをネットなどで探して、納得のできるクリニックを選びましょう。

クリニックの費用について

マッサージピールの料金相場は1回分が、15,000~20,000円程度が多いようです。
各クリニックによって料金設定や、オプション料金が異なるため、ホームぺージで確認しておきましょう。

マッサージピールの即効性について

治療直後から効果を実感する人もいますが、これはマッサージピールが、治療直後に肌の内部で水分を発生させる作用があるからです。
1回の施術での即効性は無理があるものの、皮膚のターンオーバーに沿って治療回数を重ねるごとに効果が実感できます。
マッサージピールでニキビ痕(クレーター)が改善できるまでには、1~2週間の頻度で4~5回が目安です。
さらにダーマペン4での治療を併用することで、確実な効果が得られます。

まとめ

マッサージピールは、ニキビ跡(クレーター)だけでなく、さまざまな美肌効果が期待できます。
しかし、即効性があるとは言い切れません。
回数が少なかったり、治療から治療までの期間が開きすぎると、思うような効果が得られないこともあります。
人それぞれに皮膚のターンオーバーは違うので、クリニックで症状に合わせたアドバイスを受けて、納得した上で、治療を受けましょう。

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